2005-10-20 ノックアウト 毎日、妙に暑さの残る日が続く。たしかあの阪神淡路大震災があったのも、へんな暑さが残る冬だった。家族が寝静まったあと、是枝裕和監督「誰も知らない」を観る*1。息苦しいほどの傑作。しかし、ボクのような甘っちょろい人間が観るべき作品ではなかった。観終わったあと、しばらく動くことができないほど、うちのめされた。子供とは、なんとたくましいものなのだろうか。アポロチョコの最後の一個を大切そうに食べる、ゆきちゃんの笑顔が*2、いまも脳裏から離れない。是枝監督の冷徹なまでの視点が、この傑作を創りあげた。岩井俊二監督とはまた違うタイプの映像作家。 *1:レンタルDVD。 *2:四人兄弟の末妹役。