逆風
晴天。寒さ厳し。風が強く、自転車が進まず難儀する。
客先で、ある署名に協力して欲しいと頼まれるが、「思想信条にかかわらず、一切署名しないことにしていますので」と云い、きっぱり断る。いくらお客さんといえども、これだけは譲れない。だって嫌いなんだもん。
帰り、ブックオフに寄る。
『パパは神様じゃない』あとがきより
(前略)
ところが、連載してゆくうちに、予期しなかったことが出てきた。一九七二年から七三年というのは、後世から見ると、おそらく戦後史の転換期になると思うのだが、そうした、いわば時代の悪さとでもいうべきものが、どうしても内容に入ってきてしまう。たぶん、数年まえだったら、こういうことにはならなかったと思う。
たんなる育児エッセイにあらず。