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―にとべさん―

 

夏の図書館

夕方、図書館からの帰り、自転車で走っていたら、夏のものとは明かに違う涼しくさわやかな風が吹いてきた。

毎年、この時期になると、もう夏も終わりか、秋になるねんなあと思い、ちょっと寂しくなる。暑いのは決して得意ではないけれど、夏のあの開放感もすてがたいものがある。だらだら汗をかいて仕事をするのも、ちょっと好き。



図書館では、子供たちが一生懸命に宿題を片づけていた。

夏休みの図書館には二度のピークがある。一度目は夏休みが始まってすぐ。子供たちは、宿題なんてさっさと片づけて、あとは遊びまくるんやという勢いで、友達同士で楽しそうに宿題をやっている。しかし、その勢いは一週間も続かない。

二度目のピークはこの時期、夏休みの終わり近く。子供たちは、切羽つまって必死になり、悲壮な顔で宿題をこなしている。そこにはもう楽しそうな雰囲気なんて一切ない。この風景は毎年変わることなく繰りかえされる。夏の風物詩と云ってもいいくらい。


やっぱり子供も夏が終わるのは寂しいねんやろなあ。