いただきます
ふだん我々が口にしている食物が、どこで生まれ、どのように育てられ、どんなふうに加工されているのかを映しだすドキュメンタリー映画。
セスナが大農場の作物に薬剤を散布し、ヒヨコを機械が選別する。大きな魚を機械が自動的にさばき、牛を電気ショックで気絶させ内臓を取り出し食用肉に加工する。なかには非常にショッキングなシーンもある。また、それらの職場で働く人たちが、たんたんと食事をするシーンも効果的に挿入される。
それらすべての映像に、音声やテロップなどでの説明は一切ない。最初から最後まで、ただただその映像が流されるだけ。それらのことを批判する言説もまったくない。だからこそ観客は、自分たちを取りまく「食」についてじっくり考える余地を与えられる。
この映画を観て、自分は何に向かって「いただきます」と云っているのかを考えさせられた。
◆公式サイト（http://www.espace-sarou.co.jp/inochi/）で予告編を見ることができます。
