山田稔は劇薬?
山田稔『八十二歳のガールフレンド』(編集工房ノア)を読んだら、むしょうに他の作品も読みたくなり、山田稔本をまとめて入れてあるダンボール箱を引っぱり出した。どれを読もうかとパラパラしていると、ある本の扉に山田さんのサインがある。ある人に宛てたものだ。
山田さんのサイン本を持ってるなんて、自分でも完全に忘れてた。いったいどこの古本屋で買ったのだろうか……。
山田稔を本格的に読むようになったのは、平凡社ライブラリー版『特別な一日』がきっかけだった。読後、すぐに他の本が読みたくなり、どうにも我慢ができず、〈編集工房ノア〉まで直接買いに行ったのを思い出す。当時は、まだジュンク堂大阪本店にもノアコーナーがなかったのだ。
〈編集工房ノア〉の場所がなかなか判らず、難儀したのも今となってはいい思い出だ。