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―にとべさん―

 

読んで、観て、読む

先日、映画『実録・連合赤軍』の総括(リンチ)の場面を観ながら、この情景はどこかで見たか読んだかしたぞと思い、過去の記憶をたぐりよせるが、うまく思い出せずにいた。

ところが昨夜、ふと思い、「読了ノート」(読み終えた本のタイトルを書きしるしてあるノート)を何度か繰ってみて、坪内祐三『一九七二』(文藝春秋)に行きあたった。

それで、さっそく実家の書庫まで取りに行き、連合赤軍に関する記述のある第五回から第十二回までを再読すると、やはりこの本で間違いない。


初読の時には字面を追うだけで、そういう事実があったいう認識だけで終わっていたが、今回は映像を観たあとなので、人物の関係性が理解しやすく、事件の流れを、よりリアルに感じとることができた。


第六回「赤軍派と革命左派の女性観の違い」の中で、沢木耕太郎が雑誌『SWITCH』に連載していた日記*1で、書くと云っていた連合赤軍についてのレポートは、一体どうなってしまったのだろう、と述べ。長谷川和彦が撮ると云っていた映画『連合赤軍』も、どうなってしまったのだろう、と述べたあと、次のような記述がある。

つまり連合赤軍事件の同世代者たちは、誰一人として、あの事件のことを包括的にとらえていない。描ききれていない。

坪内さんは、若松孝二監督の『実録・連合赤軍』を、どう評価したのだろうか。
 

*1:去年『246』として出版された。