粘着質のこだわり
角川書店のPR誌『本の旅人』6月号に、「私のこだわり」というテーマで西村賢太のエッセイ3篇(わたしの「ニコチン、タール」、わたしの「乳酸菌飲料」、わたしの「墓」)が載っている。
’ニコチンとタールの含有量’や’カルピス’に対する粘着質のこだわりを語る2篇も好いが、やはり藤澤清造のことを語った最後の1篇が一番おもしろい。
歿後弟子の資格を得る為に書かれた、嘘八百交じりの西村賢太の私小説が、また読みたくなってきた。
ちなみに、これからすぐに読もうと思っているのが、『太宰治全集1』(ちくま文庫)、『酩酊混乱紀行「恐怖の報酬」日記』恩田陸(講談社)の2冊。そこに『暗渠の宿』西村賢太(新潮社)が割り込んできた。さて、まずはどれから読みますかな。